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連帯保証人になると解除できない? 契約を無効にできるケースや条件

2021年09月14日
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連帯保証人になると解除できない? 契約を無効にできるケースや条件

長崎市のまちづくり部住宅課が中心となって運営している「長崎市住宅審議会」の会議録によると、平成29年度第2回の会議において、公営住宅で3か月以上の家賃滞納が81世帯・滞納額851万円にのぼることが議題に挙がったとされています。事務局側は、文書で督促のうえでさらに滞納が続けば催告文書を送付し、それでも応じなければ訴訟または連帯保証人に請求する旨を通知することで、ほとんどのケースで支払われていると回答しています。

賃貸物件の連帯保証人は、契約者が滞納した家賃を支払う義務を負いますが、何度も滞納を繰り返されていれば我慢の限界を超えてしまい、連帯保証人から外れたいと思うこともあるでしょう。しかし、一度連帯保証人になってしまうと、外してもらうことは容易ではありません。

本コラムでは、賃貸契約など債務の連帯保証人を解除できる条件や解除のための手続きについて、長崎オフィスの弁護士が解説します。

1、連帯保証人に関する基礎知識

まずは、連帯保証人がどのような存在なのか、どのような責任を負う立場なのかを確認しておきましょう。

  1. (1)連帯保証人とは

    連帯保証人とは、債務者と連帯して債務を負う立場の人を指します。

    連帯保証人は民法が定める「保証人」の制度の一種です。
    民法第446条1項は、保証人について「主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う」と定めています。

    ここで保証人が負う債務は、同法第447条によって次のように定められています。

    • 利息
    • 違約金
    • 損害賠償
    • そのほか、主たる債務に従って発生するすべてのもの


    日常生活のなかで連帯保証人が登場するのは、アパート・マンション・貸家といった賃貸住宅やテナント物件における賃貸契約のほか、金融機関などから融資を受けるといった機会が一般的でしょう。
    連帯保証人は、賃貸住宅に住む人やテナント物件を借りる経営者、お金の借り主などと同じ立場になるため、支払いが滞った場合は延滞金や利息などの支払いを求められる可能性があります。

    なお、令和2年4月から施行された改正民法では、個人による連帯保証人契約には極度額の設定が必要とされました。
    改正前は極度額の設定がなかったので、連帯保証人は無制限で債務を負う立場でしたが、改正後に結ばれた契約であれば連帯保証人の責任は極度額の範囲内にとどまります。

  2. (2)連帯保証人と保証人の違い

    単に「保証人」であった場合は、民法第452条および第453条の定めによって、次の2つの権利をもちます。

    ●催告の抗弁(民法第452条)
    債務者が保証人に債務の履行を請求した際に、まず主たる債務者に催告してほしいと求めることを「催告の抗弁」といいます。
    たとえば、家賃滞納が発生した際に、大家が借り主に請求しないまま保証人に支払いを求めた場合は、『まず借り主に請求すべきだ』と主張する権利があります。

    ●検索の抗弁(民法第453条)
    保証人は、主たる債務者が債権者に対して弁済する資力をもっており、かつ執行が容易であることを証明した場合は、まず債務者の財産から執行すべきだと求めることができます。
    これを「検索の抗弁」といいます。
    たとえば、家賃滞納で借り主が裁判で訴えられた場合は、保証人の財産から弁済するのではなく『まず借り主の財産から清算してほしい』と求める権利があります。

    保証人にはこれらの権利が設けられていますが、連帯保証人については民法第454条によって「権利を有しない」と定められています。
    つまり、連帯保証人は「催告の抗弁」と「検索の抗弁」の2つの権利が存在しません
    連帯保証人は、これら2つの権利が与えられないため、主たる債務者とまったく同じ立場で債務を保証する存在となります。

2、連帯保証人契約を解除すること可能か?

家族に頼まれて賃貸住宅の契約で連帯保証人になった、友人の依頼で借金の連帯保証人として契約書に署名したといったケースはめずらしくありません。そして、家賃支払いや借金返済の滞納によって、連帯保証人が多額の請求を受けてしまったというトラブルも少なからず存在します。

連帯保証人は、主たる債務者と同じ立場で債務を保証する、極めて重大な責任を負う存在です。そのため、連帯保証人としての立場を外れたい、つまり『連帯保証人としての契約を解除してほしい』と求めても、現実的には容易ではありません。

ただし、契約を解除できる可能性があるケースもあります。次の章で詳しくみていきましょう。

3、連帯保証人契約の無効や取消を主張できる条件

民法が定める「契約」の要件に合致していない場合は、そもそも連帯保証人としての契約が適法ではなかったことを理由に無効・取消が可能です。

  1. (1)無断で連帯保証人にされた場合

    契約書の連帯保証人の欄に無断で署名・押印されたといったケースでは、本人に契約を同意する意思がないため契約は「無効」となります。
    契約が無効となった場合は、はじめから契約が存在していないものとして扱われることになるので、連帯保証人としての責任は生じません。

  2. (2)だまされて連帯保証人の契約を結ばされた場合

    たとえば、実際には何ら関係のない人がアパートを借りるのに『私が契約するので連帯保証人になってほしい』といったうそにだまされて連帯保証人の契約書に署名・押印したなどのケースや脅迫を受けて保証人になってしまったようなケースでは、「取消」が認められる可能性があります。
    契約の取消とは、契約時にさかのぼって契約を無効にすることなので、やはり連帯保証人としての責任は生じないことになります。

  3. (3)契約内容に勘違いがあった場合

    契約内容について、重要な箇所で思い違いがあったなどの勘違い(錯誤)があった場合は、無効を主張できる可能性があります。

4、無効・取消以外で連帯保証人契約を解除することはできない?

無断や詐欺による契約、錯誤による契約は、民法の定めによって無効・取消が可能です。
では、これらの条件に合致しなければ連帯保証人契約の解除はできないのでしょうか。

  1. (1)債権者の同意があれば解除できる可能性もある

    法律による明確な規定はないものの、民法には「契約自由の原則」が存在します。
    誰とどのような内容の契約を結ぶのかはすべて当事者間の自由であり、お互いに同意があれば解除も自由です。
    つまり、連帯保証契約も、債権者の合意さえ得られれば解除できる可能性がありますただし、債権者が企業などの場合、同意を得るのは簡単ではないでしょう

  2. (2)別の連帯保証人を用意する

    債権者の合意が得られれば連帯保証契約の解除は可能ですが、債権者としては何の保証もなくなってしまうので、容易には応じてくれないでしょう。そのため、連帯保証契約の解除を求めるには、別の連帯保証人を用意して交渉を進めるのが現実的です。
    別に連帯保証人を用意して契約を結び直せば、債権者としては引き続き保証が得られるため、連帯保証契約の解除に応じてくれる可能性が高まります。

    ただし、新たに連帯保証人となる人物は、資力や信用力があることを求められます。賃貸契約などの長期にわたる契約などにおいて、事情の変更によって連帯保証人を解除したいと考えている場合は、該当する人物さえいれば交代するのは、そこまで難しくはないかもしれません。
    しかし、債務書が滞納などの問題をたびたびおこしている場合は、連帯保証人になることを受け入れてくれる人を探すこと自体、難航することが考えられます。

5、連帯保証人を外れたい場合の注意点

連帯保証契約を解除してもらいたい場合は、どのように手続きを進めていけばよいのでしょうか、気をつけたいポイントを挙げていきましょう。

  1. (1)すでに発生している債務は消えない

    債権者が連帯保証契約の解除に応じてくれても、解除されるのは将来における保証です。
    すでに発生している債務が消えるわけではありません。

    たとえば、知人がマンションを賃貸するにあたって連帯保証人となり、多額の滞納が生じて連帯保証人としての支払いを求められた際は、まず滞納分を清算したうえで連帯保証人契約の解除を交渉することになります。

  2. (2)条件が整っていても解除できるとは限らない

    民法の定めによって契約が無効・取消とならない限り、連帯保証人契約を解除するかどうかは債権者の判断に委ねられています。
    交代する連帯保証人を用意したとしても、債権者が快く応じてくれるとは限りません。そのため、担保として人的な保証を約束するだけでなく、不動産などの物的な担保を用意するなどの対策も検討しておく必要があるでしょう。

  3. (3)個人での交渉で解除するのは困難

    連帯保証人は、単なる保証人よりも強い責任を負う重要な立場です。
    法的にも強い拘束力を受けるため、契約解除を求めても容易に解除してくれる可能性は低いでしょう。民法の定めに関する知識が必要となるだけでなく、債権者を納得させるための粘り強い交渉力も必要です。
    そのため、債権者との交渉や契約解除の実現に向けた対策は、契約に関するトラブルの解決実績が豊富な弁護士に一任することをおすすめします

6、まとめ

ひとたび連帯保証人として契約を結んでしまえば、その後にどのような事情が生じても解除するのは容易ではありません。民法の定めによって無効・取消が期待できるケースはあるものの、個人による交渉では債権者が契約解除に応じてくれる可能性は決して高くないでしょう。

アパートやマンションなどの賃貸借契約について連帯保証人になってしまったものの、思いがけず重い責任を負うことがわかったので契約を解除してもらいたい、主債務者の返済が滞っており、これ以上は保証できないなどのお悩みがある方は、弁護士に相談して解決を図りましょう。
連帯保証人を解除したいとお悩みの方は、ベリーベスト法律事務所 長崎オフィスにぜひご相談ください。しっかりとお話を伺ったうえで、最善の対応策をアドバイスします。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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